2023.08.31更新

ここ最近学会は、コロナ感染症の影響で、ZOOMなどのリモート参加が主でしたが、久しぶりに現地開催に参加しました。

今回近畿支部学術学会で奈良県コンベンションセンターで開催でした。すごく遠かったです。いくつか気になる話題は沢山ありましたが、少しずつ報告できたらと思います。

 

体軸性関節炎は体軸関節の仙腸関節、脊椎の靭帯付着部に炎症を起こす病気です。これが意外に高齢発症で散見されることがあるという発表があり、気になりました。

突然の、腰、背部痛、大腿部、肩の痛みというと、リウマチ性多発筋痛症を思い浮かべますが、必ずしもそうではないということがわかりました。

和泉市立中央医療センター 遠藤らの報告によると60歳から85歳までの高齢発症関節炎5例で、臀部、腰部、大腿部痛、多発関節炎、付着部痛などの患者にMRI、PETーCT画像、Gaシンチグラフィーなどで精査したところ体軸性関節炎と診断できたと報告されていました。当初はプレドニン治療にで効果あるので、リウマチ性多発筋痛症などと思われがちですが、ステロイド減量中に再燃してから、疑われて判明することが多いようです。こうした病気も念頭に置いて診療に生かしたいと思いました。

投稿者: 制作管理者

2023.02.16更新

関節リウマチに使用される、バイオシミラーの選択について知らない方もいるとおもいます。そもそもバイオシミラーとは何か?

それは先行している生物学的製剤(レミケード、エンブレル、ヒュミラなど)の特許が満了した際に、それと同様の同等、同質の品質、安全性、有効性を持つ医薬品として、異なる製造販売業者より開発される医薬品です。生物学的製剤は高分子化合物であるため、先行製剤と完全に同一のものを作り出すのは非常に困難です。しかし、品質特性が高く、類似性が高く、最終的には安全性や有効性にはそれほど変わりないものとして、先行医薬品製剤の約70%程度の価格に抑えられています。医療費を削減して節約して治療されたい方にも選択肢は広がると思います。今後も使用できるバイオシミラーは増えてくるとも思いますが、現状ではインフリキシマブBS、エタネルセプトBS,アダリムマブBS等があります。先発医薬品との比較試験でも有意差ほどの大差なく、疾患活動性、関節破壊進行抑制効果、身体機能評価のいずれも同等であったと報告の出ているものもあります。医療費負担を抑えたい方は検討されると良いと思います。

投稿者: 制作管理者

2017.08.21更新

先日、リウマチ治療としてアクテムラ(IL-6レセプターモノクローナル抗体)の研究会に参加してきました!

今回は慶応大学医学部 リウマチ・膠原病内科教授 竹内 勤 先生の講演、名市大 整形外科 三井先生 、名古屋大学 整形外科 高橋 先生、豊橋市民病院 リウマチ科 平野 先生、名古屋医療センター 来田 先生の各講演を聴いてきました。

いくつか気になったところでは、高齢発症ではIL-6T濃度が高いことが多く、アクテムラの効果が期待できる。またアクテムラは貧血も改善させるため効果がより出て、MTXが中止できる例が多数ある。またMTX併用していなくても他のTNF-α阻害剤と同様の効果が証明されている等興味深い内容がたくさんでした。

また陶生病院整形外科の三井先生と、渡辺先生とも病診連携を進めさせていただくことになり、大変意義深い講演となりました。
陶生病院の先生方は今後とも宜しくお願いします。

投稿者: 制作管理者

2017.04.21更新

第61回日本リウマチ学会総会・学術集会参加してきました!

毎年思うのですが、診療への刺激は大きいです。いつもとても参考になっています。

今回は妊娠と治療として村島 温子先生の講演を聴いてきました。以前は妊娠中は極力薬を使用しないという風潮があり、かえって母体の病気の活動性を悪化させることになり、母子とも双方に良くない傾向にありました。

しかし、大規模の前向き研究結果などより、思ったほど薬が胎児に与える影響はそれほどないということがわかってきました。

そもそも母体の病気の活動性がしっかり抑制されていないと、妊娠しづらくなります。妊娠希望される方はしっかり病気をコントロールすることが大前提だと学びました。また、妊娠中に使用できる薬も結構あるため、母体の状態をみながら薬は選択して使用できるようになってきました。

他にも気になる話はいくつかありました。また記載しようと思います。

投稿者: 制作管理者

2016.08.26更新

関節リウマチの治療として生物学的製剤がいくつか出ているのですが、今回アクテムラの講演を聴いてきました。合計5人の講演を聴いてきた。中でも

トシリズマブ(アクテムラ)使用における関節リウマチの活動性・MTX投与量の検討ということで、大同病院 膠原病・リウマチ内科の 土師 陽一郎先生の講演聴いてきました。

今までは関節リウマチに対してMTX+生物学的製剤使用でも中止、減量検討が気になっていましたが、だいたい5人に一人くらい

の割合で中止、減量していけるような発表がありました。これは朗報です。

またアクテムラの効果として、関節リウマチの寛解維持にはもちろんですが、貧血改善、投与間隔の調節が可能、注射時の副反応が少ないなどメリットは多数あります。

今後の治療にとても参考になる講演でした。

投稿者: 制作管理者

2016.06.17更新

今日は、プライマリーケアに必要なリウマチ性疾患の鑑別として、愛知医科大学 腎臓・リウマチ膠原病内科 教授 坂野 章吾 先生の

講演を聴いてきました。

今までにも、リウマチに類似疾患はあり、度々悩ましいことがありますが、とても分かりやすい説明でとても勉強になりました。

感染症では伝染性紅斑、リンゴ病でも関節炎などはみられることあり注意必要です。

SLE,シェーグレン症候群、多発性筋炎、皮膚筋炎、リウマチ性多発筋痛症、強皮症、混合性結合組織病など多岐にわたります。

変形性関節症や、乾癬性関節炎、痛風、偽痛風などもあります。

線維筋痛症などのケースもあります。

関節痛、筋痛、腰痛、末梢神経痛など気になる方は是非ご相談ください。



投稿者: 制作管理者

2016.05.20更新

学術講演参加してきました!

現在の関節リウマチ治療〜炎症における分子標的とは〜  名古屋大学医学部付属病院 整外科 講師 小嶋 俊久 先生の講演を聴いてきました。

リウマチも分子標的治療として、最近では抗TNF−α製剤(レミケード、エンブレル、ヒュミラ、シンポニー)、アクテムラ、オレンシアなどが使用されています。

関節リウマチの最大の治療目標として、骨を守る。骨折を防ぐのが重要と考えられます。

以前は治療法は限られていましたが、最近では寛解、病気の活動性を止めることも可能になってきました。

しかし、骨粗鬆症、骨折は減ってきていないということでした。

特にステロイド、PSL(プレドニゾロン)内服の方は2.5mg/日投与でも骨折リスクが上がるという研究報告にはびっくりしました。

投与開始半年くらいまでが特に骨折しやすいのでより注意が必要。

ビスフォスフォネート製剤かRANKL製剤、ビタミン製剤、などなど治療が必要です。

今後の診療にもとても重要な内容でした。


投稿者: 制作管理者

2016.04.05更新

日本リウマチ学会参加にて4月22日(金)は休診します。

ご迷惑おかけしますが、よろしくお願いします。

4月21日(木)定休日、22日(金)と休診になりますので間違えないよう宜しくお願いします。

投稿者: 制作管理者

2015.02.02更新

先日、ドライマウスを考える会に参加してきました。

東京女子医大の耳鼻咽喉科 吉原教授の講演を聴いてきました。ドライマウスというと一般的に医療界ではシェーグレン症候群をまず思い浮かべます。

シェーグレン症候群とは、目や口腔内の乾燥が主体の病気です。目がゴロゴロする。口が渇いて物が呑み込みにくいなどが初発症状として出現します。合併症が多い疾患で、脳、皮膚、関節、心臓、肺、膵臓、腎臓など他の部位に合併症状を引き起こすことのある病気です。

軽症な方はそれほど問題にならないケースもありますが、合併症状が重いと治療が困難なケースもあります。またシェーグレンからリウマチを合併することもあります。

中には反復性耳下腺炎、IgG4関連疾患、ミクリッツ病など鑑別が必要なケースも出てきます。

驚いたのは、ドライノーズという鼻の乾燥です。目や、口が渇くため鼻も乾燥するのは理解できますが初めて聞きました。

確かに、シェーグレン症候群の方で臭いが分からないと訴えている方はたまにみえます。治療法がどうしたものかと
思っていましたが対応策がありそうで試してみたくなりました。


投稿者: 制作管理者

ご予約・ご相談はお気軽に

名古屋市守山区や春日井市近くの内科をお探しなら、長沢医院までご相談ください。